初めて飲んだJamuの味

Jamu。言葉と想像でしかなかったものをこの目で確かめるときがやってきました。
場所はジョグジャカルタです。今でこそ、ジョグジャカルタはJamu発祥の場所であり、王宮の中で生まれ広まった、ということを“さも見てきたように”話していますが、当時は本当にあまり知識も持たず、ジョグジャカルタに来たのも農業省の高官の方に会うためにという感じでした。

もちろん、Jamuに関する知識はすべてインターネットなどで得たもの。しかも日本語で書かれていたものを読んだだけでした。単純に、「ハーブやスパイスが原料」「伝統療法らしい」の2つが私の興味の原点んだったのです。当然、Jamuをビジネスにするとか、日本に広めるという意識は全くありませんでしたし、ただ単に初めてインドネシアに来たことだけで半分くらいは満足していたことを覚えています。

ジャカルタに入り、ジョグジャカルタに移動、高官と会ってホテルに帰り翌日を迎えます。実はここまで一切Jamuと出会っていません。出会ったのは王宮が運営しているレストランで、この旅に至る最初のきっかけとなった“ウンピン”と近くの洋服屋で買ったバティック(しかも知識がなかったのでプリントの安いやつ)だけ。

ようやくインドネシア初のJamuと出会いを果たすことになりました。

行先は、メラピ山のふもとにある「メラピファルマ」というショップでした。
写真を見ていただければわかるように、オープンカフェと呼べばいいのか、ショップと呼べばいいのか、分かりませんが、普通の場所、普通のお店です。

人は第一印象が記憶に深く刻まれます。
私がこの店で初めて見たJamu、そして初めて飲んだJamu。
それはそれは、見た目も「えっ」というほどどす黒く、飲むのに勇気がいる色。そして味は・・・・とても苦くて、まずくて・・・。
写真にある土鍋で煮出したJamuですが、これを見てJamuを飲むために来たのに、それすら躊躇してしまったのをはっきり覚えています。
旅の仲間は、はっきり「飲みません」と宣言していましたし。

Jamuの第一印象は、、、、とても不味い、不気味。。。。
唯一の救いは、Jamuの横に置かれている黄色の飲み物。これはハチミツとジンジャーが入った物で、Jamuを一気に飲んで、すぐこれを飲みなさいと勧められました。

これ以降、たまにJamuの横に同じようにハチミツ入りのものがついてくることがあり、私たちの間では、“チェイサー”と呼ぶようになりました。

ここまで書いてみて、なぜ私はJamuを広めることになったのか、、、、。

とにかく、Jamuの第一印象は、グロテスクで不味いもの。とても日本人に受け入れられるものではない、ということでした。

次回は もうひとつのヒントをもらう です。